冷たい雨と強い風の中で
灰色に染まる海に向かって
まるで重力をあざ笑うように
ふわりと浮かび上がる鳥を見たよ
呼んでる場所があるから
夜明けさえも待たないで
飛び立つ日など選びもしないで
空に向かった

地上に縛り付けられた僕らは
一足ごとに重さを増すような
身体を濡らす雨に顔を伏せて
地下鉄の階段に吸い込まれる
広場で踊る道化師は
衣装を鞄にしまい
化粧を落とし疲れた顔で
空を見上げた

風に逆らう小さな影が
一直線にどこかへ向かって
飛んでいくのを
彼は眺めてた

始めるならそれはある日でいいのさ
思い出したのなら遅くはないだろう
まるで重力をあざ笑うように
ふわりと浮かび上がる鳥を見たよ
呼んでる場所があるから
夜明けさえも待たないで
飛び立つ日など選びもしないで
君は行くだろう
空は灰色でも
雲の隙間から
光は射し込む

作詞・作曲 水永達也

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